今回はご紹介するのは「菱電商事」です。
配当利回りもそこそこあり、株主優待では使い勝手の良いクオカードを導入しています。
最近流行りの半導体の取り扱いもある会社ということもあり、気になったので調べてみました。
最終的には、自分なりに投資判断も考えていきたいと思います。
【この記事の目次】
この記事を書いている私は、29歳の「ごく普通のサラリーマン」です。
株式投資の経験は2010年から10年ほどで、現在は50銘柄以上、約1,500万円の株式を保有しています。
そんな私の分析ではありますが、よろしければご覧ください。
菱電商事の事業内容
「菱電商事」は三菱電機系商社で、その中でも最大の規模を誇る会社です。
電気機器やシステム機器の仕入・販売やそれに附帯するサービスの提供をしていて、セグメントは以下の4つに分類されています。
- エレクトロニクス
- ICTシステム
- 冷熱ビルシステム
- FAシステム
また、セグメント別の構成比は以下のようになっています。
売上高はエレクトロニクスの割合が高くなっていますが、営業利益で見るとバランスがある程度取れています。
新型コロナウイルスの影響で、特にFAシステムの減収・減益が予想されていますが、それ以外のセグメントは持ち直しつつあるようです。
取扱商品を見る限りは、ある程度の将来性も感じることができると考えています。
直近の業績
直近の業績は以下のようになっています。
2020年3月期までは増益基調にありましたが、2021年3月期は新型コロナウイルスの影響もあって減益予想となっています。
それでも、当初予想は純利益で2,200百万円だったものが3,000百万円まで上方修正されているので、良くなってきているとは考えられそうです。
2022年3月期以降も比較的明るい見通しがあるようなので、業績面では心配するほどではないと思っています。
株主優待について
菱電商事の株主優待はクオカードです。
使い勝手が良いので、嬉しい優待内容ですね。
獲得できる金額は、保有株数と保有期間に応じて以下のように決まります。
優待の取得効率では100株を3年以上保有した時が一番良くなりますね。
なお、権利確定月は3月で年1回の優待となっています。
株主還元の方針
菱電商事では株主還元の基本方針を以下のようにしています。
・経営基盤・財務体質の強化のための内部留保の拡充と事業拡大のための投資財源への活用を基本として、株主各位への適正な利益還元を実施
・配当については、各事業年度の連結業績および中⻑期的なグループ戦略等を勘案の上、利益還元を実施
これまでの配当実績は以下のようになっています。
一部例外はあるものの、配当性向は30〜40%程度を推移していることが見て取れます。
業績次第では減配も発生していますが、長い目で見ると少しずつ増配傾向にあるように思えます。
今後も業績が拡大すれば、増配を期待することができそうですね。
なお、2021年3月期は減益予想ですが、前年同様の「年間56円/株」の配当を予定しています。
配当・優待利回り
続いて配当・優待利回りですが、以下の数値を元に計算してみます。
- 株価:1,783円(2021年3月26日終値)
- 配当:56円(21年3月期予想)
- 株主優待:2,000円(3年未満)
- 3,000円(3年以上)
ここから算出される利回りは以下のようになります。
配当利回りは平均より高め、優待利回りと合算すると十分と言えそうです。
特に3年以上継続保有した場合の合計利回りは魅力的に映ります。
欲を言えば、もう少し配当利回りの上昇に期待したいですね。
株価の見通し
まずは直近5年間の株価推移を確認します。
株価はコロナショックで大きく下落しましたが、現在は力強く回復しています。
もうすぐ直近5年間の高値をつける所まで来ているので、買い時は既に過ぎてしまった感もあります。
しかし、割安性の指標となるPBRとPERを見てみると、
PBR:0.57倍 PER:16.85倍
(※2021年3月26日終値時点)
となっており、PBRを中心にまだまだ割安感も残っています。
今後は直近の業績を超えていけるかどうかで株価が変わってくるのではないかと考えています。
投資判断
「菱電商事」の投資判断ですが、購入してもいいものの、タイミングは要検討と考えています。
配当と優待を合わせた利回りは十分魅力的で、今後もそれなりに高い確率で株主還元がされると思います。
しかし、株価を見ていると、若干もう上がりすぎたと思ってしまいます。
そこで個人的には、もう一度値下がりしたタイミングで購入を検討したいと考えています。
具体的には1,500円位を狙ってみたいですね。
下落しなかった場合は、それはその時と割り切って考えていきます。
以上、菱電商事の分析でした。