今回はご紹介するのは「電源開発」、別名「J-POWER」です。
割安・高配当銘柄の1つとして注目しています。
ぱっと見は魅力的に映る銘柄ですが、果たして購入して良いものなのか、考えるためにも分析をしてみました。
最終的には、自分なりに投資判断も考えていきたいと思います。
【この記事の目次】
この記事を書いている私は、29歳の「ごく普通のサラリーマン」です。
株式投資の経験は2010年から10年ほどで、現在は50銘柄以上、約1,500万円の株式を保有しています。
そんな私の分析ではありますが、よろしければご覧ください。
電源開発の事業内容
「電源開発」は電力卸売(発電→販売)を主な事業としています。
日本各地域の電力会社(東京電力や関西電力等)は、主に電気の消費者(一般家庭や企業)へ電力を販売するのに対し、「電源開発」は発電した電気を主に電力会社へ販売しています。
また、「電源開発」の大きな特徴として、日本全国に発電設備を持っていることがあります。
送電設備も自前で保有しているので、日本全国へ電力を販売できるのは強みになっています。
今後人口が都市に集中しても、地方の電力会社ほどのリスクを負うことは無いでしょう。
また、海外への進出も強みの1つになっています。
直近では、売上高は国内の割合が大きいものの、利益面では半分近くを海外で稼いでいます。
今後の成長を見据えた際に、市場の伸びが大きい海外の方が貢献度が大きいと考えています。
さらに最近の話題として、CO2排出量削減の話がありますが、再生可能(クリーン)エネルギーの構成比を高めていく目標も定めているので、その辺りも業績伸長の要素として密かに期待しています。
直近の業績
直近の業績は以下のようになっています。
今回は少し長めに実績を拾ってみました。
売上高は順調に右肩上がりに成長していて、利益面も多少の波はあるものの、増益傾向にあると考えて良さそうです。
2021年3月期は卸電力価格高騰の影響で、利益面の圧迫を受けますが、一過性の影響とみて良いでしょう。
業績の推移に加え、インフラ系の企業であることを鑑みると、今後も安定的な収益を見込んで問題ないと思っています。
株主還元の方針
電源開発では株主還元の基本方針を以下のようにしています。
短期的な利益変動要因を除いて 連結配当性向30% 程度を目安に、利益水準、業績見通し、財務状況などを踏まえた上で、安定的かつ継続的な還元充実に努めます。
実際に直近の配当実績を確認してみると、配当性向も目安通りで安定的に配当が支払われています。
今後もそれほど大きく方針が変わることはないと予想しており、業績の伸びに応じて増配の可能性も十分に見込めると考えます。
安定配当を得るにはうってつけの銘柄だと思います。
配当利回り
続いて配当利回りですが、以下の数値を元に計算してみます。
株価:1,931円(2021年3月19日終値)
配当:75円(21年3月期予想)
ここから算出される利回りは3.9%となります。
利回りは高い部類に入るでしょう。
減配リスクが高くない中でのこの利回りなので、配当狙いの購入も十分に視野に入りますね。
株価の見通し
まずは直近5年間の株価推移を確認します。
株価は2021年頭くらいまで、長い間下落基調にありましたが、もしかしたら上昇トレンドに入ったかもしれません。
業績を見る限りそれほど下がる要因は見えないので、過去の2,500〜3,000円くらいまでは狙える可能性は十分にあります。
また、割安性の指標となるPBRとPERを見てみると、
PBR:0.44倍 PER:9.06倍
(※2021年3月19日終値時点)
となっており、かなり割安と言えます。
電力会社は各社株価が割安な傾向があるため、これだけで買いの指標にはなりませんが、購入を検討する上で悪くはない数字です。
投資判断
「電源開発」の投資判断ですが、配当狙いの分散投資の一環として購入を検討してみたいと考えます。
業績は悪くないことと、株価が割安なこと、そして海外を中心に成長見込みが残されていることから、株価上昇の余地もあると思います。
また、仮にそのあてが外れたとしても、減配リスクは低いと考えられるので、長期保有に切り替えても良いでしょう。
株価が2,000円までなら手を出しても良いと思えるので、早めに購入の決断をしたいと思います。
以上、電源開発の分析でした。