「株主優待」
株式を保有する個人投資家にとっては、魅力の1つであったりしますね。
そんな株主優待を、私達の生活に身近な存在でもある「家電量販店」各社が取り入れています。
その中で今回は「ケーズホールディングス」の株主優待について紹介していきたいと思います。
あわせて株価の見通しも考えてみましたので、よろしければご覧ください!
【この記事の目次】
それでは早速内容に入っていきましょう。
ケーズホールディングスの事業内容
ケーズホールディングスの事業は、家電量販店「ケーズデンキ」の運営で、「家電、パソコン・周辺機器、携帯電話」等を販売しています。
事業の特徴上、単一セグメントとなっています。
特徴を見るために品種別の売上構成比を確認してみます。
ケーズデンキは郊外型の店舗が多こともあって、家庭電化商品の構成比が高くなっています。
とはいえ、比較的偏りはなく、バランスの良い形と言えるのではないでしょうか。
直近の業績
直近の業績は以下のようになっています。
直近の業績を見てみると、増収増益を達成していることがわかります。
2021年3月期も中間決算で上方修正を発表する等、好調に推移しています。
業績好調の要因としては、新型コロナウイルスの影響で巣ごもり需要が増加。
また、特別定額給付⾦により、家電全般の需要が押し上げられたと考えられます。
それでも2022年度以降について、現状2020年3月期の業績を下回ることは考えにくいでしょう。
株主優待について
ケーズホールディングスの株主優待は、店舗での買い物に使用できる優待券(1枚1,000円分)です。
お釣りこそ出ないものの、使用条件はなく金券として使えるので、かなり使い勝手は良いものとなっています。
2019年8月に優待が拡充され、それまで3月権利確定の年1回の獲得だったものが、3月・9月の年2回になりました。
また、獲得できる優待券の枚数は保有株数に応じて変動します。
最も優待の獲得効率が良いのは100株保有時の2枚(=2,000円)です。
ケーズデンキを普段利用する方にとってはかなり使いやすいのでおすすめです。
また、メルカリでは優待券が額面の90%程度で流通しているようです。
使う機会が無い方にとっては、売ってしまうのも手でしょう。
株主還元の方針
次に、ケーズホールディングスの株主還元の方針は以下のようにされています。
・連結配当性向30%目標
着実に増収増益を図り、安定配当を目指す・機動的な資本政策を遂行
資本効率の向上、経営環境の変化に対応する
また、過去の株主還元実績は以下のようになっています。
配当については、2018年3月期の特殊要因(記念配当)を除くと減配はありません。
配当性向も右肩上がりとなっていて、目標の30%に近づいています。
2021年3月期は、急な増益となっているため、配当性向30%は未達となりそうですが、もしかしたら増配があるかもしれません。
また、もう1つ注目すべきポイントは「自社株買い」です。
過去10年間でほとんどの年において自社株買いが実施されています。
配当と同等、もしくはそれ以上の還元が行われていますので、トータルで見ると株主還元に積極的と言えそうです。
配当・優待利回り
続いて配当・優待利回りですが、以下の数値を元に計算してみます。
株価:1,428円(2021年1月22日終値)
配当:30円(2021年3月期)
優待:2,000円(100株保有)
ここから算出される利回りは以下の通りです。
- 配当利回り:2.1%
- 優待利回り:1.4%
- 合計利回り:3.5%
利回りの面ではそれほど高いわけではありません。
株主優待の使い勝手を考えると、合計利回りは平均以上といったところでしょう。
株価の見通し
まずは直近5年間の株価推移を確認します。
株価は2018年前半に最高値をつけた後一度下落しましたが、現在は再び最高値をうかがる気配があります。
新型コロナウイルスによる巣ごもり需要等で、業績が好調なのである意味納得です。
ちなみに割安性の指標となるPBRとPERを見てみると、
PBR:1.12倍 PER:10.58倍
(※2021年1月22日終値時点)
となっており、割安感はない感じです。
PERが若干低めではありますが、今期の業績がやや一過性のものと考えると適正にも思えます。
個人的な投資判断としては、業績も堅調・株主還元にも積極的なので欲しい銘柄だとかんがえています。
しかし、一方で株価の割安感はないので、すぐには購入はしない方針です。
配当利回りで3%を上回るくらいまで株価が下がったら買いに動きたいと思います!
以上、ケーズホールディングスの分析でした。
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