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【2021年3月期決算を反映】セブン銀行は割安・買い時なのか考えてみた

今回ご紹介するのは「セブン銀行」。

 

誰もが知っている「セブンイレブン」に設置してあるATMの運営をしている会社です。

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最近(※2021年6月現在)、株価が低調ですが、一方で相対的に配当利回りは高くなってきています。

 

そこで果たして、現状の株価が割安なのか、そして買い時なのかを2021年3月期決算を踏まえ、個人的に考察してみました。

 

【この記事の目次】

 

この記事を書いている私は、29歳の「ごく普通のサラリーマン」です。

 

株式投資の経験は2010年から10年ほどで、現在は約50銘柄、1,700万円の株式を保有しています。

 

そしてセブン銀行も1,000株を継続保有中です。

 

そんな私の分析ではありますが、よろしければご覧ください。

 

セブン銀行の事業内容 

セブン銀行の事業は、ATMを中心とした銀行業です。

 

とはいえ、店舗を持っているわけではないので、やや特殊なビジネスモデルとなっています。

 

大きく事業を分けると3つだと考えています。

  • ATMプラットフォーム事業
  • 決済口座事業
  • 海外事業

 

ATMプラットフォーム事業は、多くがセブンイレブンに設置されているATMの手数料によって成り立っているビジネスです。

 

最近は新型コロナウイルスの影響で、利用数が減ってしまっていますが、徐々に回復傾向にあるようです。

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他には、決済口座事業で以下のサービスを提供しています。

  • 銀行預金
  • ローン
  • 海外送金
  • デビットカード

これらは、ATM網をベースに事業を広げていることがうかがえます。

 

また海外事業では、米国とインドネシアに子会社を通して進出していて、フィリピンへの進出も準備が進んでいるようです。

 

事業内容からは、爆発的な伸びはないものの、反対に安定感はそこそこあるように考えています。

 

直近の業績

直近の業績は以下のようになっています。

単位:百万円 経常収益 経常利益 純利益
2009年3月期 89,815 28,751 16,988
2010年3月期 88,830 30,407 17,953
2011年3月期 83,964 27,449 16,008
2012年3月期 88,318 29,557 17,267
2013年3月期 94,965 31,871 19,377
2014年3月期 105,587 35,786 21,236
2015年3月期 114,036 37,038 23,220
2016年3月期 119,939 37,167 24,716
2017年3月期 121,608 36,710 25,114
2018年3月期 127,656 38,305 25,301
2019年3月期 147,288 40,714 13,236
2020年3月期 148,553 39,836 26,162
2021年3月期 137,267 35,640 25,905
2022年3月期(予) 137,600 28,300 19,700

 

直近と言いつつ、上場後の業績をほぼ集めてみました。

 

2019年3月期こそアメリカ・インドネシアの子会社で14,830百万円の減損損失を計上したため、大きく減益になっていますが、長い目で見ると確実に増収増益を続けていることがわかります。

 

また2021年3月期は新型コロナウイルスの影響を受けて減収減益となりましたが、それでも一定の収益確保はできています。

 

一方で、投資の積極化が理由とは言え、2022年3月期も減益予想となっているのはやや気になるところです。

 

これまでは安定成長してきたと言えますが、次年度以降風向きが少し変わるかもしれないので、少し注意が必要でしょう。

 

株主還元の方針

セブン銀行では株主還元の基本方針を以下のようにしています。 

株主に対する利益の還元を経営上重要な施策の一つとして位置づけており、株主への適正な利益還元の観点から、内部留保とのバランスを勘案しつつ、現金による継続的な安定配当の実現ができるよう努力することを基本方針としています。

配当性向については年間40%以上を最低目標として、配当回数については、年2回(中間配当及び期末配当)を基本方針としています。

 

実際に過去の「配当額」と「配当性向」の推移を見てみます。

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セブン銀行では減配は一度もなく、増配が続いています。

 

配当性向は一過性の減損があった2019年3月期を除いて40%〜50%に落ち着いています。

 

株主還元の方針はしっかりと守られていることがわかります。

 

今後については、減配がないとまでは保証できませんが、堅実な成長を続けていくとすれば増配も期待できると考えています。

 

配当利回り

続いて配当利回りですが、以下の数値を元に計算してみます。

株価: 231円(2021年6月11日終値)

配当:11円(22年3月期予想)

 

ここから算出される利回りは4.76%となります。

 

配当利回りはかなり高い部類に入ります。

 

冒頭でも述べましたが、最近は株価の下落に伴って、配当利回りが高くなってきています。

 

個人的には、この利回りが理由でセブン銀行に注目しています。

 

株価の見通しと割安性

まずは直近5年間の株価推移を確認します。 

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5年前と比べると、株価はかなり下落しています。

直近では、新型コロナウイルスの感染拡大で下落。

 

その後少し戻しましたが、第2波の影響かさらに下落が進んでいます。
 

また、割安性の指標となるPBRとPERを見てみると、

PBR:1.16倍  PER:13.75倍
(※2021年6月11日終値時点)

 

となっており、平均程度で株価の下落ほど割安感はありません。

 

むしろ銀行業の中では割高となっています。

 

ビジネスモデルが全くと言っていいほど違うので、比べること自体微妙ですが、割安性では買うことはできなさそうです。

 

セブン銀行は買い時なのか?

ここまでいろんな指標を見てきましたが、最後に自分なりの結論を考えていきたいと思います。

 

最近の株価下落の要因は2つだと考えています。

  • 新型コロナウイルスの影響で利用数減
  • ATMの成長性に陰り

 

1つ目の新型コロナウイルスの影響は、調べてみると思ったほど大きくはなく、今期から来期以降は徐々に無くなっていくと予想します。

 

そのため、その分の株価は戻すのではないかと考えますが、それだけだと300〜350円くらいが限界かなと思っています。

 

そこでもう1つのATMの成長性について考える必要があります。

 

これまではセブンイレブンの店舗網拡大に応じてATM設置場所を確保・増加してきましたが、今後はそれも厳しくなってくるでしょう。

 

また、長期的に見た時に、キャッシュレス化の進行でATMの価値が下がってしまうように思えます。

 

これらをどう考えていくかが問題になりそうです。

 

個人的には、ATMの台数については海外に拡大していけばチャンスがあると思っています。

 

セブンイレブンは世界各国にあるので、世界中に展開場所を拡大、そして国際送金サービスを展開することで成長性があるのではと期待しています。

 

新型コロナウイルス収束後の訪日客の増加も後押ししてほしいところです。

 

そしてもう1つのキャッシュレス化の進行ですが、ATMの付加価値を上げていけるかがポイントになりそうです。

 

現在は、セブンイレブンのATMでバーコード決済のチャージができ、取引件数も伸びています。

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上記はあくまでも一例ですが、今後もさらなるサービスが増えてくると面白いですね。

 

また、2021年度からの中期経営計画においては、成長投資を加速し増収を目指していくとありますので、成長戦略次第では評価が変わってくるかもしれません。

 

改めて、セブン銀行の株が「今買い時なのか?」についてですが、私は買いだと思います。

 

恐らく配当維持は問題なく、現状5%に近い利回りは十分な魅力です。

 

また、今後の経済活動が本格的に再開していけば株価300円くらいまではすぐに戻ってくると考えています。

 

現在は200円台前半と購入しやすい額でもあり、値幅もそれなりに狙えることから少額から購入を検討するのはありではないでしょうか。

 

以上、セブン銀行の分析でした。

 

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