「確定申告」
自分とは無縁だと思っていませんか?
一般的にサラリーマンの場合は、多くの場合「確定申告」をしなくても大丈夫です。
しかし、もしかしたら払いすぎた税金の還付が受けられるかもしれません。
この記事は、特に株式投資において発生する税金に注力して作成しております。
特に株式投資をやっている方は、ご自身の状況に当てはめて、税金の還付が受けられそうであれば、ぜひ「確定申告」をやってみてください。
【この記事の目次】
それでは早速内容に入っていきましょう。
私は29歳のごく普通のサラリーマンですが、株主投資は10年ほど続けていて、確定申告も毎年実施しています。
数万円程度ですが、毎年税の還付を受けることができていますので、その経験を解説できてばと思います。
確定申告とは
確定申告とは、1年間の所得を計算・申告し、納税しなければならない所得税額を確定させる作業のことです。
ちなみに、所得税の計算は以下のように行ないます。
※詳細はこちらをご覧ください。
一般的に、サラリーマンは毎月の給与や賞与から所得税が引かれており、自動的に税金を納めています。
そして、勤めている会社で実施される「年末調整」で年間所得税額の計算が実施され、給与にて自動的に調整されています。
そのため、「確定申告」をしなくても良いことが多いですが、中には「確定申告をしなければならないケース」や「確定申告をしたほうがいいケース」があります。
ここからはそれぞれのケースについて確認していきましょう。
確定申告をしなければならないケース
確定申告をしなければならないのは以下の場合です。
- 給与収入が2000万円を超えている時
- 主たる勤め先からの給与所得以外の所得が20万円を超えている時
一言で言えば、所得税の対象となる「所得」を正直に、漏れなく報告しましょう、ということです。
確定申告をした方が良いケース
確定申告をした方がいい場合とは、ずばり、所得税が還付される時です。
言い換えれば、「所得控除」や「税額控除」が受けられる場合です。
具体的な例をこれからお見せします。
所得税が減らせるケースの例
確定申告によって所得税が減らせる主なケースには以下のものがあります。
- 雑損控除(災害や盗難等に遭った)
- 医療費控除(多くの医療費を支払った)
- 生命保険料控除(生命保険に入っている)
- 地震保険料控除(地震保険に入っている)
- 寄付金控除(寄付した、ふるさと納税をした)
- 配当控除(配当金を受け取った)
- 損益通算(投資で損失が出た)
この中でも株式投資家に縁が深いのは「配当控除」と「損益通算」です。
なので、この記事ではこの2つについて深堀りをしていきたいと思います。
配当控除とは
配当金を受け取る際は、所得税(約15%)と住民税(5%)が源泉徴収されることが多いと思います。
これを確定申告にて「総合課税」を選択することで、他の所得と合算して所得税を計算することができます。
所得がそれほど多くなければ税率も低いので、源泉徴収の15%よりも少ない納税で済む可能性があります。
また、株式の配当所得に対しては10%、投資信託の配当所得に対しては5%分の税額が控除される仕組みがあり、これを「配当控除」と言います。
結論だけ言えば、所得が900万円未満であれば、源泉徴収の15%よりも少ない納税で済み、税金の還付を受けることができます。
詳細は以下の記事をご覧ください。
損益通算とは
損益通算は、一定の期間内における、株式投資等の利益と損失を相殺することを目的を目的に行なうものです。
投資により譲渡益や配当などの利益が出た場合は税金がかかりますが、反対に損失も出た場合には、利益から損失額を差し引き、残った利益に税金がかかる仕組みです。
つまり、損失の分だけ税金を減らすことができます。
主に複数の証券口座を利用している場合に行なうことが多く、また損失を次年度以降に繰り越すためにも活用します。
詳細は以下の記事をご覧ください。
確定申告のやり方
確定申告のやり方は大きく3通りあります。
- 税務署の確定申告書作成コーナーで実施
- 必要書類を印刷、記入し税務署に郵送
- e-Taxを活用しネット上で実施
最初は、税務署の確定申告書作成コーナーで作成するといいでしょう。
わからないことは税理士や役所の職員に聞きながら作成することができます。
税務署によっては、土日も開いている日がありますので、自身の自治体を検索してみましょう。
しかし、混雑していることが多く、過去に私は3〜4時間待ったこともあります。
そのため、慣れてきたら自宅から確定申告を完結することができる、「e-Tax」を活用するといいでしょう。
いずれの方法を採ったとしても、やるべきことは、前年に発生した「所得」と「控除」に関わる金額を入力することです。
そのため、事前に必要な書類を準備する必要があります。
事前に準備する書類
必要な書類は大きく分けると3種類です。
- 所得がわかるもの
- 控除を受けるために必要なもの
- 銀行口座がわかるもの
投資家目線に焦点をあてて、いくつか具体例を挙げておきます。
所得がわかるもの
年間の所得(収入)がわかる書類の代表例です。
- 源泉徴収票
- (証券会社からの)年間取引報告書
- 上場株式配当等の支払通知書
- FXの年間損益明細書
- その他収入があればそれを証明する書類
サラリーマン投資家であれば、勤務先と証券会社から手に入ることがほとんどです。
なお、これらの書類は2020年度の確定申告より提出が不要となりました。
控除を受けるために必要なもの
控除を受けることが比較的多いものは以下です。
- 医療費の領収書
- 生命保険料控除証明書
- 寄附金受領証明書(ふるさと納税も含む)
- その他控除を受ける項目があればそれに必要な書類
生命保険料控除は年末調整時に実施している場合もありますね。
銀行口座がわかるもの
確定申告後、還付金を振り込んでもらう口座を入力する際に使用します。
支店名等も必要となるので、キャッシュカードでは厳しいかもしれないため、通帳があると間違い無いでしょう。
まとめ
最後になりますが、この記事の伝えたかったことは大きく2つです。
- 「確定申告」に対する知識を持つ
- 実際に「確定申告」をやってみる
確定申告をして税金の還付が受けられれば、それは今までと比較すれば、収入得ることと同じ意味があります。
年々、確定申告のハードルは下がってきてもいるので、この記事をきっかけに興味を持っていただければ幸いです。
ぜひ、今年から確定申告をしてみましょう!