資産運用をする際に欠かせない要素
そう、それは「金利」です。
「金利」の概念があるからこそ、資産運用が成り立っていると言っても過言ではありません。
そこで今回は「金利の計算方法」について解説していきます。
これを知れば、お金を運用する際の方針が立てやすくなること間違いなしです。
【この記事の目次】
それでは早速内容に入っていきましょう。
金利の計算方法は2種類
金利の計算方法は2種類あります。
「単利」と「複利」です。
【単利】とは
常に運用開始時の元本に対して金利収入が発生すると考え、金利を計算する方法。
【複利】とは
運用で得た金利収入を元本に加え、再投資したと仮定して翌年以降の金利収入を計算する方法
運用で得た金利収入をが元本に加えられていくため、当然「複利」の方が得られる金利収入は多くなっていきます。
例えば、元本:100万円、金利:10%の条件で、「複利」と「単利」の違いを見てみましょう。
グラフを見ると、「単利」が直線を描いているのに対して、「複利」は曲線を描いています。
「複利」の場合、途中から資産の増え方が加速していき、「単利」の上を行っていることが見て取れます。
それでは、具体的にどのように計算すればよいのかを見ていきましょう。
単利の計算方法
単利の計算方法は簡単で、以下のように計算します。
ここでは仮の条件を設定して計算してみます。
- 元本:100万円
- 金利(年率):10%
- 期間(年数):5年
「単利」では、常に運用開始時の元本に対して金利収入が発生するため、単純な掛け算で計算することができます。
そして、資産の増え方のイメージは以下のようになります。
ここまでは比較的簡単でしたが、「金利計算の基本」となるので、正しく理解しておきましょう。
複利の計算方法
次に複利の計算方法ですが、こちらはやや複雑になります。
条件は先ほどと同様にして計算してみます。
- 元本:100万円
- 金利(年率):10%
- 期間(年数):5年
「複利」では、運用で得た金利収入を元本に加えて、翌年の金利収入を計算するため、1年毎に「掛け算」と「足し算」を繰り返す必要があります。
そして今度は、資産の増え方のイメージが以下のようになります。
「単利」に比べて計算方法が複雑になりましたが、「複利」が世の中の基本となっているので、理解しておいて損はありません。
スプレッドシートのテンプレート
「複利」の計算方法が分かりましたが、正直なところ計算するのは少々面倒です。
そこで、「元本」と「金利(年率)」を入力するだけで「資産がどれだけ増えるか」を試算できるツールを作りました。
よろしければ以下のリンクよりお使いください。
※使用される際は、スプレッドシートを「コピー」または「ダウンロード」してお使いください。
使い方については、以下の画像を参考にしてください。
簡単に計算ができるので、様々なパターンで試算をしてみてください。
きっと複利効果の絶大な力を知ることができるでしょう!
【応用編】一瞬で複利の効果を計算する方法
複利の効果を暗算で計算する方法をお伝えしたいと思います。
この計算方法では、資産を2倍にするために必要な「利率(年)」と「運用期間(年)」のどちらかが決まっていれば、もう片方を求めることができます。
別名「72の法則」とも呼ばれています。
72の法則
「72の法則」という言葉通り、「72」を基準にして計算する方法です。
具体的には、72 ÷ 利率(%)= 運用期間(年)
という計算式が成り立ちます。
これで資産を2倍にするために必要な「利率(年)」と「運用期間(年)」を求められます。
例えば、「利率」4%で運用すると、
72 ÷ 4% = 18(年)と必要な期間が求められます。
反対に、「運用期間」9年で資産を2倍にするには、
72 ÷ 8% = 9(年)と必要な利率が求められます。
あくまでも概算ではありますが、この法則を使えば暗算で求めることができます。
115の法則
おまけとして「115の法則」も紹介しておきます。
勘の鋭い方はお気づきかもしれませんが、今度は資産を3倍にするために必要な「利率(年)」と「運用期間(年)」を求められます。
例えば、「利率」4%で運用すると、
115 ÷ 5% = 23(年)といった感じです。
複利の計算は難しいイメージがあるので、暗算でこれができると、知らない方を驚かすこともできるでしょう。
ちょっとしたネタとして使ってみてください。
まとめ
金利の計算は2種類あり、「単利」は簡単ですが、「複利」はやや難しい(面倒)です。
しかし、この記事に載せてある「スプレッドシートのシュミレーションシート」を使ってもらえれば簡単に計算することができると思います。
複利の考え方は資産運用をする上で欠かせないものですので、この記事をきっかけに興味を持ってもらえると嬉しく思います。
また、複利効果を基にした資産運用の考え方をお伝えしている記事もありますので、よろしければこちらもご覧ください。