不動産投資を始めてからしばらくすると、マンション管理組合から総会の招集通知が届くことがあります。
投資用マンションを購入する前には、「基本的に手間はかからない」と説明を受けていることが多く、
なんとなく面倒だな…
参加する意味なんてあるの?
と考える方も多いことでしょう。
私も同じように感じましたが、実際に意味があるかどうかは「参加してみるのが1番!」ということで、今回管理組合の総会に行ってきました。
その上で「総会は参加するべきなのか?」という問いに対して私なりの考えを解説していきたいと思います。
【この記事の内容】
この記事を書いている私は、30歳の「ごく普通のサラリーマン」で、年収は500万円ちょっと。
現在、中古区分マンションを1件保有して、不動産投資に取り組んでいます。
不動産投資家の1人として、経験を元にお伝えできればと思います。
総会は参加するべきなのか?
まずは簡単な結論からお伝えしていきます。
ずばり、マンション管理組合の総会へは参加するべきと私は考えています。
理由は、管理組合次第でマンションの価値が変わるからです。
そして、その理由や具体的な事例を自分自身で直接見聞きできることも非常に重要です。
詳細はこの後で解説していきますが、自分自身の収益にも関わってくることなので、ちゃんと意識して関わっていく方が良いでしょう。
マンション管理組合の総会とは?
本題に入る前に、先に基礎知識を抑えておきます。
まず、マンションの管理組合は区分所有者全員で構成される組織で、共用部の管理を目的にしています。
そして管理組合の総会では、マンションの運営に関わる重要な事項の意思決定をしていきます。
ちなみに総会には「通常総会」と「臨時総会」の2種類があって、
「通常総会」は年1回必ず開催されるもので、収支予算の策定や理事会役員の選出、管理会社との契約更新について決議を取ります。
一方で「臨時総会」は通常総会の開催時期以外に重要事項についての総会決議が必要な場合に開催されます。
このようにマンション管理組合の総会とは、共用部の管理に関する意思決定機関と覚えておくと良いでしょう。
総会の招集通知が届く
ここからは総会が開かれる際の時系列順に説明をしていこうと思います。
まずは総会が開かれる旨を区分所有者に伝えるために、招集通知が届きます。
私の場合はここで出席と郵送で返送しました。
出席の場合は議決権を総会の場で行使することになるのですが、欠席の場合はそれができないため、決議の賛否もしくは委任状をセットで提出することになります。
出席しない場合も、議決権は放棄せずにしっかりと提出するようにした方が良いですね。
総会参加当日について
出席の連絡を出した後は、当日会場へ行くことになります。
招集通知に開催場所が記載されていますので、その場へ時間までに行くだけでOKです。
会場に着いてみて驚いたのは、参加者がものすごく少ないこと。
参加されていたのは、管理組合の理事長・理事、管理組合を支援する第3者機関の方、管理会社の方、建築士の方と私の計6名でした。
一般の区分所有者の参加はなんと私だけでしたが、話を聞いてみると、これが普通でほとんど総会に参加する人はいないようです。
もし意識的に管理を改善したい場合、管理組合を動かすチャンスは結構大きいと感じました。
総会における主な議題
今回私が参加した総会は「臨時総会」で、大規模修繕工事に関する決議が取られました。
ここで管理組合の重要性を感じることになったのですが、ポイントは大規模修繕の工事費です。
話の経緯を聞くと、当初管理会社が提案してきた大規模修繕の見積りは「約5,000万円」だったそうです。
それに対して相見積りを実施し、今回は「約3,500万円」の工事に決定することになったのですが、
区分所有者全員が無関心だった場合は恐らく「約5,000万円」の工事になったことでしょう。
この「約1,500万円」の差がどのくらいかというと、私の所有するマンションは約70戸なので、1戸当たり「約20万円」。
10年で考えると大体「約2,000円/月」の負担になってしまいます。
現在の収支が2,000円悪化すると考えると結構大きいですよね。
これの繰り返しだと考えると、長い間マンションを保有するのであれば管理組合の役割が非常に重要だとわかります。
今回は理事長が管理に非常に高い意識で取り組んでくださる方で良かったですが、気をつけなければいけないなと感じました。
まとめ
最後に改めてお伝えしたいのは、マンション管理組合の総会は参加するべきということです。
理由はマンションの価値、そして収益に影響があるからです。
毎月支払っている管理費・修繕積立金を適切に使用しているかの確認はオーナーの義務でもあり、放っておくと湯水のように業者に吸い取られていきます。
今回総会に参加してみて、改めて不動産業界は「言い値」で取引が行われる慣習が残っていると感じましたし、
自分の資産をちゃんと守るためにも管理組合の活動を疎かにしてはいけません。
ぜひこの記事を参考に、ご自身の保有するマンションの管理組合の活動を一度チェックしていただければ幸いです。