不動産投資をやってみようかな…
でもどんな物件を購入すればいいかわからない…
最初は誰しもが持つ疑問かと思います。
いきなり1つの物件に決めるのはかなり困難なので、まずは条件の絞り込みからすると良いでしょう。
条件を絞り込むには、物件の種類の他に「新築・中古」のどちらにするかを考える必要があります。
一概にどちらが優れているとは言えませんが、自分の投資方針に合った形を選ぶことが重要です。
この記事では、新築・中古のメリット・デメリットを紹介していきますので、まずはそれぞれの特徴を理解していただければ幸いです。
【この記事の内容】
この記事を書いている私は、29歳の「ごく普通のサラリーマン」で、年収は500万円ちょっと。
現在、中古区分マンションを1件保有して、不動産投資に取り組んでいます。
実際に私が中古の物件を選んだ理由も含めて解説していきたいと思います。
新築と中古の比較
まずは新築と中古の特徴を比較してみます。
私自身が区分マンションに投資をしていることもあるので、これ以降マンションを例にしていきます。
あくまでも両者を相対的に比べた場合であることと、これまでの知見を前提にしていますが、大体こんな感じです。
新築の方が、物件価格・家賃の両方が高いですが、物件価格が家賃以上に高いため、利回りは中古より低くなります。
また、月々の収支はローン返済の負担が大きく、マイナスになることが多いように思います。
代わりに空室リスクや修繕リスクが低いといった感じでしょうか。
これらの特徴を踏まえつつ、新築・中古それぞれのメリットを見ていきましょう。
新築のメリット
新築物件を購入するメリットには、主に以下の点が挙げられます。
- ローンが組みやすい
- 収益が出る期間が長い
- 修繕費用が発生しにくい
- 空室リスク低い
- 建物や間取りが新しい
- 売却しやすい
新築物件は収益が出る期間が長く、法定耐用年数が基準に入るローン審査に通りやすくなります。
また、設備が新しいため修繕が発生しにくかったり、最新のニーズに対応していて人気が出やすいといったメリットもあります。
さらには出口戦略でも、新築からならばそれほど古くはなっておらず、買い手が見つかりやすかったり、買い手の融資が付きやすかったりと、売却しやすさが強みになります。
これらが大まかに新築のメリットだと言えるでしょう。
中古のメリット
次に中古物件を購入するメリットです。
- 物件価格が安い
- 利回りが高い
- 家賃の下落が少ない
- 立地の良い物件も購入できる
このあたりが大まかに挙げられます。
しかし、ここまでは一般的に言われていることがほとんどで、ネットで検索すれば大体の記事に出てくる内容です。
上記の内容については、私が最終的に中古を選んだ理由も含めつつ、より深堀りをしていきたいと思います。
ポイント1:物件価格と利回り
まず中古の大きなメリットである「物件価格が安い」「利回りが高い」ことについてです。
一般に新築物件にはプレミアム価格がついていて、一度でも入居者が付いた瞬間に価格が大きく下落すると言われています。
これは間違いではないと思いますが、それだけではありません。
ここで考えていきたいのは、家賃収入が発生する期間についてです。
マンションの法定耐用年数がRC造(鉄筋コンクリート)の場合は47年であることを前提に、以下の図をご覧ください。
数字はあくまでも例なので、現実との整合性が取れていないかもしれませんが、説明のためと割り切りをお願いします…。
もし法定耐用年数の間、家賃収入が発生すると仮定すると、上記の例の場合、新築が47年間、中古が32年間収入が得られます。
新築の方が当初は家賃が高いものの、物件価格も高いため利回りは4.0%。
15年後には家賃が8万円にまで下がり、利回りは3.2%となります。
一方で、中古の場合は家賃は最初から8万円ですが、物件価格も安いため利回りは4.8%と新築を上回ります。
しかし、家賃収入が発生する期間を考えると、累計で得られる収入は新築マンションの方が高いのは当然ですが、
物件価格を差し引いても新築マンションの方が収入が多いように感じます。
これはその通りで、収入が得られる期間が「新築:長い、中古:短い」ということも含めて、利回りは「新築<中古」になっているのです。
もしマンションをずっと持ち続けるという前提ならば、新築マンションにも強みがあるので、安定的な投資を考えるならば、新築も選択肢になるでしょう。
ただ、上記の例で1つ気になるのは、最初の15年間の家賃を10万円のまま一定にしていた点です。
それについては次に説明をしていきます。
ポイント2:家賃収入の変動
家賃収入の変動についてですが、大きな流れとしては建物の経年劣化によって、家賃は新築時から徐々に下がっていく傾向にあります。
問題はその下落スピードですが、以下の資料を参考にすると良いでしょう。
これは割と有名なグラフ(※三井住友トラスト基礎研究所データより抜粋)ですが、
新築から築10年くらいまでは、家賃の下落率がやや高く、それ以降下落率は段々と緩やかになっていきます。
そして築20年を超えてくると家賃はほとんど下がらなくなってきます。
このように新築物件は家賃が下落することを想定しておかなければなりませんが、
中古物件の場合は、ある程度家賃が下落した後なので、その後の家賃収入の見通しが立ちやすいというメリットがあります。
ポイント3:立地
最後のポイントは立地です。
新築と中古の比較においては関係が無いようにも見えますが、実は結構大きく関係がある理由を解説していきます。
実は最近の新築マンションは都心ではなく、郊外に建つのが目立ってきています。
これはもう都心には新しくマンションを建設するための土地がほとんど残っていないことが原因です。
そのため都心の好立地の物件を購入しようとすると、ほぼ必然的に中古を狙うことになるのです。
もしかしたら立地こそが、新築・中古論争を超える前提条件になるのかもしれませんね…。
まとめ
新築・中古それぞれの特徴について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
個人的には、安定運用かつ貯蓄寄りなのが新築、効率的かつ投資寄りなのが中古といった印象です。
そして私の場合は、新築のメリットと中古のメリットを天秤にかけた上で、中古を選びました。
そのためどちらというと中古を推す内容が多くなってしまったかもしれません。
しかし、大事なのは自分の投資方針に合致した物件を選ぶことですので、そのためにこの記事が少しでも役に立てば嬉しく思います。
不動産投資では、新築・中古という視点以外にも、「マンション・アパート・戸建て等」様々な種類から物件を選ぶことも考えなければなりません。
視野を広くもって、幅広く検討していくと良いでしょう。
よろしければ以下の記事も参考にしてみてください。