世の中にはいろいろな株主優待が存在しますが、その中でも人気の高い「カタログギフト」。
カタログの中から自分の好きな商品を選べるのは嬉しい限りですよね。
今回は、そんな「カタログギフト」を株主優待で獲得できる銘柄の1つ「東急不動産ホールディングス」について紹介をしていきたいと思います。
今後の見通しも考えてみましたので、あわせてお伝えしていきます。
【この記事の内容】
この記事を書いている私は、29歳の「ごく普通のサラリーマン」です。
株式投資の経験は2010年から10年ほどで、現在は約50銘柄、1,300万円の株式を保有しています。
そんな私の分析ではありますが、よろしければご覧ください。
東急不動産ホールディングスの事業内容
東急グループで不動産を軸にした事業を展開している会社です。
事業セグメントは7つに分類されています。
- 都市
- 住宅
- 管理
- 仲介
- ウェルネス
- ハンズ
- 次世代・関連事業
都市事業はオフィスビル・商業施設、住宅事業はマンションと棲み分けがされており、管理・仲介は不動産全体に係る事業です。
ホテルやレジャー施設、スポーツクラブ等を扱うウェルネス事業と、東急ハンズを運営するハンズ事業は、新型コロナウイルスの影響を強く受けています。
また、次世代・関連事業ではアメリカを中心とした海外展開も行なっているようです。
ちなみに、2020年3月期のセグメント構成比は以下のようになっています。
主力は都市事業で、都心の一等地を中心としたオフィスビル・商業施設の賃貸収入が大きいようです。
このあたりはストック型の収入が見込め、新型コロナウイルス下でもそれほどダメージを受けていません。
また、この分野に後発で入ることはかなり難しく、好立地に土地をもっているのは強みになるのではないかと思います。
このような事業特性から、一定程度の安定収益は見込めると考えています。
直近の業績
直近の業績は以下のようになっています。
2020年3月期までは増収増益の傾向にありましたが、2021年3月期は新型コロナウイルスの影響で減収減益の予想となっています。
ただ、その中でも渋谷を中心とした都心の再開発は進んでおり、今後も増収が見込めると考えています。
新型コロナウイルスの影響が抜けた後は、従来の売上高・利益を超えてくる可能性が高いと思います。
株主優待について
「東急不動産ホールディングス」の株主優待は種類が豊富で、全部で5つあります。
- カタログギフト
- リゾートホテル宿泊優待券
- 宿泊優待共通券
- スポーツ優待共通券
- 「東急ハンズ」買物優待カード
この内、目玉の「カタログギフト」は「3年以上継続保有」が条件となります。
また、それぞれ保有株数に応じて獲得できる優待が変わってきます。
詳しくは以下の表をご参照ください。
「カタログギフト」と「東急ハンズ」買物優待カードについては、500株以上の保有が必要ですので注意が必要です。
それでは優待の内容を1つずつ見ていきましょう。
カタログギフト
500株以上の株式を3年以上継続保有していると「オリジナルカタログギフト」を年1回(権利確定月3月)獲得できます。
カタログの内容は、東急ハンズの商品を中心に、リゾートホテル、ゴルフ場、スキー場での支払いにご利用可能な施設利用券、東急スポーツオアシスの利用券や食品、寄付等から一品を選べます。
カタログの中身の詳細についてはこちらをご覧ください。
リゾートホテル宿泊優待券
「リゾートホテル宿泊優待券」は100株以上の保有で、年2回(権利確定月3月・9月)獲得できます。
この優待券では、国内18ヶ所のリゾートホテルを優待料金で利用することができます。
つまり、リゾートホテル通常より安く利用できてしまうということですね。
対象のホテルは以下です。
宿泊優待共通券
「宿泊優待共通券」は100株以上の保有で、年2回(権利確定月3月・9月)獲得できます。
この優待共通券では、以下のホテルを優待価格で利用できます。
- 東急ステイ
- 旧軽井沢KIKYOキュリオ・コレクションbyヒルトン
- パラオ パシフィック リゾート
国内のホテルについては、割引は10%と少しお得になるくらいですが、泊まる機会があれば使うといいでしょう。
スポーツ優待共通券
「スポーツ優待共通券」は100株以上の保有で、年2回(権利確定月3月・9月)獲得できます。
この優待共通券では、以下のスポーツ施設を優待価格で利用できます。
- ゴルフ場
- スキー場
- 東急スポーツオアシス(フィットネスクラブ)
こちらも使う機会があれば優待を利用してみたいですね。
「東急ハンズ」買物優待カード
500株以上保有していると、東急ハンズが運営する国内各店舗で使える「買物優待カード」を年1回(権利確定月3月)獲得できます。
このカードは、500株以上保有で5%、5,000株以上で10%の割引が受けられるとても便利なものです。
利用店舗は東急ハンズの他、ハンズ ビー・ハンズカフェ・プラグス マーケットとなっています。
普段買い物をする機会がある人にとってはうってつけの優待でしょう。
東急不動産ホールディングスの株主優待はたくさんありましたが、中でも魅力的なのはやはり「カタログギフト」と「東急ハンズ」買物優待カードでしょう。
保有株式と保有期間の条件はやや厳しいですが、優待を狙って保有するだけの価値はあるように思います。
株主還元の方針
次に、東急不動産ホールディングスの株主還元の方針は以下のようにされています。
当社は、株主に対する利益還元を最重要政策のひとつとして考えており、業績並びに今後の経営環境、また中長期開発をはじめとする資金需要等を総合的に勘案し、安定的な配当政策を継続維持しつつ、25%以上の配当性向を目標として利益配分を決定する方針としております。
2021年3月期は減収減益の予想ではありますが、安定配当を重視して前年維持の1株当たり「16円/年」の配当を予定しています。
また過去の実績を見ると、順調に増配を続けています。
配当性向も、方針にある通り20%台となっていますので、まだ増配余力もあると言えそうです。
配当・優待利回り
続いて配当・優待利回りですが、以下の数値を元に計算してみます。
株価:558円(2021年1月15日終値)
配当:16円(2021年3月期予想)
優待:2,000円(500株保有)
結果は以下のようになりました!
- 配当利回り:2.9%
- 優待利回り:0.7%
- 合計利回り:3.6%
利回りで見ると平均よりは高いですが、個人的には普通の水準に感じます。
ただし、カタログギフト以外の優待については利回りに算入していないので、そこに魅力がある方にとっては上記利回り以上の価値になるでしょう。
株価の推移
まずは直近5年間の株価推移を確認します。
最近はコロナショックで株価が下落し、現在も安い水準にあるようです。
もっと前を見ると、今がほとんど最安値と言っても過言ではありません。
次に、割安性の指標となるPBRとPERを見てみると、
PBR:0.69倍 PER:23.64倍
(※2021年1月15日終値時点)
となっており、PBRは割安と言えそうです。
PERについては、2021年3月期の予想利益で見ると上記の数値となり、決して割安ではありませんが、
2020年3月期の利益水準で見ると10〜12倍程度となりやや割安な水準となりそうです。
今後の伸びしろ次第ではありますが、購入を考えてみるのもありかもしれませんね。
また株主優待のカタログギフトを獲得するには500株必要ですが、3年以上保有する必要もあります。
保有期間を稼ぐだけならば500株保有する必要はないので、まずは100株の保有で様子を見る手もありかなと思っています。
結論として、以下3択で考えてみてはいかがでしょうか。
- 購入しない
- 500株購入
- 100株購入
以上、東急不動産の分析でした!