今回は「富士電機」について紹介します。
「富士電機」は1株保有するだけで株主優待が受けられる数少ない銘柄でもあることから、今回分析をしてみました。
よろしければご覧ください!
【この記事の目次】
それでは早速内容に入っていきましょう。
富士電機の事業内容
「富士電機」は重電機器メーカーの大手で、主に企業向けの大型電気機械を製造・販売しています。
事業全体では、6つのセグメントに分類されています。
- パワエレシステム エネルギー
- パワエレシステム インダストリー
- 電子デバイス
- 食品流通
- 発電プラント
- その他
大雑把に言えば、電力設備やオートメーション設備、半導体等を製造販売している企業です。
私達の生活に身近なところで言えば、自動販売機やコンビニの冷蔵什器等がわかりやすいのではないでしょうか。
また事業の幅はとても広く、様々な産業の土台となっていると考えて良いでしょう。
ちなみに、2020年3月期のセグメント構成比は以下のようになっています。
全体的にバランスは取れている方で、リスク分散はある程度図られていると考えます。
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、企業が設備投資を絞ったことを背景に、業績はややマイナスとなっていますが、
深刻なダメージを受けているとまでは思わず、今後もある程度の安定収益を考えられる事業内容だと思います。
直近の業績
直近の業績は以下のようになっています。
長い目線で見れば、増収増益傾向の右肩上がりと言って良いでしょう。
新型コロナウイルスの影響があって、直近は少し業績が落ちていますが、これから回復していくと考えれば問題ないと思います。
2021年3月期の中間決算においては、上期は減収減益となりました。
しかし下期だけで見ると、対前年下期比で増収増益を計画しています。
このことから、すでに業績回復期に入ってきたと捉えています。
株主優待
「富士電機」の株主優待は、自社のオリジナルカレンダーです。
権利確定月は6月です。
8月中旬に届く、第1四半期報告書等と同封されているはがきで申し込むと、11月下旬頃にカレンダーが送られていきます。
株価は、1株3,000円〜4,000円くらいなので、カレンダーを購入するくらいなら、富士電機株を1株保有しておいても損はないでしょう。
他にも「1株保有するだけで株主優待が受けられる」銘柄はあります。興味のある方は以下の記事をご覧ください!
株主還元の方針
次に、 富士電機の株主還元の方針ですが、以下のように公表されています。
中長期的な観点から安定的、継続的に行うことを基本とし、連結業績、
研究開発や設備投資計画、今後の経済環境などを勘案し、配当金額を決定
また、2023年度までの中期経営計画においては、配当性向30%を目指すともしています。
実際に直近の配当実績を見てみましょう。
2021年3月期の配当は現在80円予定と発表されています。
仮に予想純利益と配当額がそのまま実現するとなると、配当性向は41.6%となります。
配当余力はまだ残っていると思いますが、配当方針と照らし合わせると、増配には業績向上が必須になりそうですね。
配当・優待利回り
続いて配当・優待利回りですが、以下の数値を元に計算してみます。
株価:3,650円(2020年12月18日終値)
配当:80円(2021年3月期予想)
ここから算出される配当利回りは 2.2% です。
配当利回りは市場の平均からやや高いといったくらいです。
個人的には、この利回りでは投資対象とはしない方針です。
株価の見通し
まずは直近5年間の株価推移を確認します。
2017年から2018年にかけて直近の最高値を記録した後、下落。
そしてコロナショックで大きく下げて、一時は高値の半値以下になっていましたが、最近は株価を回復してきています。
これからどこまで上昇するかが注目ポイントですね。
ちなみに割安性の指標となるPBRとPERを見てみると、
PBR:1.35倍 PER:22.19倍
(※2020年12月18日終値時点)
となっており、日経平均構成銘柄の平均と同じくらいなっています。
そのため、割安でも割高でもないといった感じでしょうか。
私はどちらかというと割安銘柄を好む傾向にあるので、手は出しづらいかなと考えています。
結論としては、1株3,650円とそこそこ額が大きい銘柄なので、100株持つのはあまり気乗りしません。
株主優待のカレンダー狙いを含めて1株〜少数保有が良いのではないでしょうか。
以上、富士電機の分析でした。
1株保有を検討するならば、以下の記事を参考にしてみてください。