今回は「SBIホールディングス」について紹介します。
ネット証券の最大手で、現在証券業界で最も勢いのある企業と言っても過言ではありません。
個人的には、「配当利回りの高さ」と「今後の成長余力」に着目しています。
また、1株保有するだけで株主優待が受けられる数少ない銘柄でもあることから、今回分析をしてみました。
よろしければご覧ください!
【この記事の目次】
それでは早速内容に入っていきましょう。
SBIホールディングスの事業内容
SBIと聞くと、「SBI証券」を思い浮かべる方が多いと思いますが、実は証券だけに限らず多種多様の金融サービスを提供しています。
また、その他「アセットマネジメント事業」や「バイオ関連事業」も行っており、想像以上に多角化された企業となっています。
ざっくりとしたイメージを掴むために、以下の表を用意しましたので参考にしてください。
また、2020年3月期のセグメント構成比は以下のようになっています。
やはり大きいのは「金融サービス」です。
その理由として、ネット証券業界における圧倒的なシェアが挙げられます。
SBI証券が業界NO1となっており、それが業績にも繋がっています。
また、SBI証券は口座数において、対面証券NO1の野村證券をすでに追い越しており、今後の勢いもまだ見込めると考えます。
なお、バイオ関連は赤字を計上していますが、 今後は「選択と集中」によって収益を改善していくとされています。
直近の業績
直近の業績は以下のようになっています。
長い視点で見れば、増収増益が続いていると言えます。
2020年3月期は減益となっていますが、これはコロナウイルスによる相場下落が原因と考えられます。
アセットマネジメント事業における評価損益・売却損益を見てみると、
- 2019年度3月期:337億円
- 2020年度3月期:198億円
となっており、コロナウイルスの影響で2020年度1月〜3月だけで▲132億円の損失を計上しています。
これが数十億の利益だったとすると、2020年度3月期が減益になることはなかったでしょう。
つまり結論は、「本業は好調」で「減益は一時的要因」ということです。
なお、2021年3月期は第1四半期決算で、純利益が163億円と上記予想に対して、進捗率が32.6%となっています。
通期でも、予想以上の増益が期待できるかもしれません。
株主優待
SBIホールディングスの提供する株主優待は以下の2点から選べます。
- 仮想通貨XRP(リップル)
- 自社子会社商品(サプリメント等)
内容は株式保有期間・保有株数によって異なるので、以下の表を参照ください。
サプリメント等が好きな方は「自社子会社商品 」を選択すると良いですが、個人的には「仮想通貨XRP」に魅力を感じています。
今後、上昇する可能性にかけるも良し、売却して現金化しても良いでしょう。
なお、仮想通貨XRPを選択する場合は、「SBI VCトレード口座」の開設が必要になるので注意が必要です。
また、タイトルにもありますが、1株保有するだけで受けられる株主優待があります。
それは「自社子会社商品50%割引購入申込券」です。
商品に興味のある方は1株でも保有していみると良いでしょう。
他にも「1株保有するだけで株主優待が受けられる」銘柄はあります。興味のある方は以下の記事をご覧ください!
株主還元の方針
次に、 SBIホールディングスの株主還元の基本方針ですが、以下のように公表されています。
配当金総額と自己株式取得の合計額により算出される総還元性向について、40%を下限とした株主還元を実施
続いて近年の配当額の推移を見てみます。
2020年3月期こそ前年維持となりましたが、近年は大きく増配が続いていました。
2020年3月期の総還元性向は61.6%と、40%を超えていたので、すぐに増配が期待できるわけでは無いかもしれませんが、よほどの減益が無ければ減配も無いと考えています。
数年単位で見れば、業績の成長に伴って配当も更に上がっていくと予想しています。
配当・優待利回り
続いて配当・優待利回りですが、以下の数値を元に計算してみます。
株価:2,392円(2020年8月28日終値)
配当:100円(2020年3月期実績)
計算結果は以下の通りです。
様々なパターンがありますが、ここでは最も効率的かつ現実的な「100株保有」で「仮想通貨」を貰う場合を採用します。
- 配当利回り:4.2%
- 優待利回り:0.8%
- 合計利回り:5.0%
と、配当利回りだけでも高い水準ですが、優待利回りを加えると5.0%まで上がり魅力的と言えるでしょう。
仮に優待で「自社商品」を選択すると、更に利回りは上がります。
株価の見通し
まずは直近5年間の株価推移を確認します。
最も株価が高かったのは2018年の後半です。
この頃は業績の伸びと、配当の伸びが大きかった頃なので、期待感で上昇していたのではないかと思います。
そこから少し落ち着いて、コロナショックの下落を経て、現在の株価に至っているといったところでしょう。
ちなみに割安性の指標となるPBRとPERを見てみると、
PER:11.04倍 PBR:1.22倍
(※2020年8月28日終値時点)
となっており、割安感は特段ありません。
とは言え、それ以上に今後の成長が期待できると考えています。
現在、SBIホールディングスには以下の特徴があります。
- 証券口座数の増加率が高い
- 複数地銀との協業
- メガバンク、対面証券との提携
証券を軸に、総合的な金融サービスを提供する企業に向かっている状況です。
すでに、多くの企業がSBIホールディングスの力を必要としていることから、それだけの影響力を持っているということでしょう。
個人的には、旧型の金融サービス業は衰退していくと考えており、ネットを中心とした新しい金融サービスに集約されていくと思います。
その主役の1つがSBIホールディングスになる可能性もあると思うので、タイミングを見て投資したいと思います!
以上、SBIホールディングスの分析でした。
1株保有を検討するならば、以下の記事を参考にしてみてください。