今回は「三菱UFJリース」について紹介します。
三菱グループのリース会社で、業界内でもトップクラスの規模感を誇る企業です。
また、投資家目線では「高配当利回り」で有名な銘柄でもありますので、個人的に興味を持っています。
そんな「三菱UFJリース」を購入すべきか?、買い時はいつか?といった視点を持ちつつ分析していきたいと思います。
【この記事の目次】
それでは早速内容に入っていきましょう。
三菱UFJリースの事業内容
「三菱UFJリース」は、リース・ファイナンスをコア事業として、多彩な事業をグローバルに展開している企業です。
子会社は391社(国内265社、海外126社)、関連会社77社(国内53社、海外24社)と規模が大きく、ファイナンスリース及びオペレーティング・リースをサービスとして提供しています。
ファイナンスリースとは
顧客が希望する物件を顧客に代わってリース会社が購入し、それを貸し出す賃貸借契約。原則中途解約不可で、リース期間中に物件価格・金利・諸税・保険料などを含めたすべての代金をリース料支払う必要がある。
オペレーティングリースとは
リース期間満了時の残存価額(残価)をリース会社が査定し、物件の元本部分から残価を差し引いて、リース料を算出するリース取引。
2020年3月期のセグメント別の実績は以下のようになっています。
全てのセグメントにおいて事業収益は伸長しており、事業は堅調に推移していると読み取れます。
複数のセグメントに分散されていることは、リスク管理の面からは評価できそうです。
ただし、新型コロナウイルスの影響は無視できないもので、特に約30%を占める航空セグメント等で影響が大きくなると考えられます。
直近の業績
直近の業績は以下のようになっています。
過去の実績を見ると、多少波はあるものの、傾向としては安定して右肩上がりになっていることが読み取れます。
2021年3月期については、SBI証券の予測から数字を持ってきましたが、減益予想となっています。
ちなみに三菱UFJリースは非公式としながら、2020年3月期決算発表にて純利益は350~400億円程度と見込んでいました。
2021年3月期の第1四半期決算発表では、想定ほど新型コロナウイルスの影響は出ていないとしながらも、業績予想は「未定」を継続しています。
上記表に記載の「SBI証券の予測」は当たらずも遠からずではないかと考えています。
株主還元の方針
三菱UFJリースの株主還元の基本方針は
- 自己資本充実とのバランスを図りつつ、株主還元は配当によって行うことを基本とする
- 配当性向 30%台を継続
としているものの、新型コロナウイルスの影響が明確になるまでは、2021年3月期の配当は「未定」としています。
ただし、現在「21期連続増配中」であり、
「これまでの増配の実績も尊重した上で検討いたします。なお、検討の結果として配当性向が中期経営計画で示した配当性向30%台を超えることもあり得ます。」
と発表していることから、連続増配の記録にはこだわりを持っていると考えられます。
業績が保証されることが前提とはなりますが、今後も増配が期待できる銘柄と言えそうです。
配当利回り
続いて配当利回りですが、以下の数値を元に計算してみます。
株価:503円(2020年8月11日終値)
配当:25円(2020年3月期実績)
ここから算出される利回りは4.97%となります。
あくまでも個人的な予想ですが、わずかながらも増配してくると思うので、配当利回りは現時点で5%と考えて良さそうです。
これは高配当銘柄の1つと言えますね!
株価の見通し
まずは直近5年間の株価推移を確認します。
2016年7月に大きく株価が下がっていますが、イギリスのEU脱退を発端とした欧州の経済不安によるもののようですね。
それを除くと、現在の株価は安値付近にあると言えそうです。
割安性の指標となるPBRとPERを見てみると、
PBR:0.58倍 PER:8.97倍
(※2020年8月11日終値時点)
となっており、指標上はかなり割安であると言えます。
ただし、PERは純利益500億円のパターンで計算しているため、業績次第では変動する可能性はあります。
今後については、業績がよほど悪化しない限り、株価がこれ以上大きく下がることは無いと考えています。
そして、業績も長い目で見れば良くなっていくと個人的には予想しています。
そうなってくると連続増配の記録が続く限り、非常に前向きに保有できる銘柄ということになるわけです。
ちょうど、株式の購入を考えている時期ですので、「三菱UFJリース」の購入を検討していきたいと思います。
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