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【2021年3月期 決算発表】連続増配銘柄「豊田通商」の株価推移と見通しについて

今回は総合商社の一角である「豊田通商」について紹介していきたいと思います。

 

「豊田通商」はその名の通りトヨタ系の総合商社で、関係会社も含めて自動車関連商材の取り扱いを主力としています。

 

また、総合商社株として例に漏れず配当に強みのある銘柄です。

 

そんな豊田通商の2021年3月期の決算発表が出ましたので、最新の決算情報を踏まえつつ、今後の株価の見通しについて考えてみました。

 

【この記事の目次】

 

この記事を書いている私は、29歳の「ごく普通のサラリーマン」です。

 

株式投資の経験は2010年から10年ほどで、現在は50銘柄以上、約1,700万円の株式を保有しています。

 

豊田通商こそ保有していませんが、現在総合商社5銘柄を保有していますので、リアル感のある解説ができればと思っています。

 

豊田通商の事業内容

豊田通商の特徴は、他の総合商社と違い、「総合商社」と言いながら自動車関連商材の取り扱いが非常に多い「専門商社」の側面を持っていることです。

 

とは言え、それ以外の分野へも事業を広げていることから定義としては総合商社となります。

 

豊田通商の事業は以下の7つのセグメントに分類されています。

  • 金属
  • グローバル部品・ロジスティクス
  • 自動車
  • 機械・エネルギー・プラントプロジェクト
  • 化学品・エレクトロニクス
  • 食料・生活産業
  • アフリカ 

 

名前が「自動車」となっているセグメントはわかりやすいですが、この他にも「金属」「グローバル部品・ロジスティクス」「機械・エネルギー・プラントプロジェクト」「化学品・エレクトロニクス」「アフリカ」のセグメントにおいても自動車が関係しています。

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次にセグメント構成比を見てみましょう。 (※2021年3月期実績より)

  売上総利益 構成比
金属 899 14.7%
グローバル部品・ ロジスティクス 663 10.8%
自動車 697 11.4%
機械・エネルギー・ プラント 835 13.7%
化学品・ エレクトロニクス 1,012 16.5%
食料・ 生活産業 458 7.5%
アフリカ 1,551 25.4%

構成比で見ると、数字上は全体的にバランスの良い比率となっています。

 

しかしながら、実態としては自動車と関係のない「食料・ 生活産業」セグメントの占めるウエイトは少なく、

  

セグメント構成比の面からも、豊田通商が自動車を中心とした商社であることが分かると思います。

 

そのため他の総合商社の場合、「資源・非資源比率」などを気にしますが、豊田通商の場合はそれよりも、自動車業界の方に大きな影響を受けることを頭に入れておいた方がいいでしょう。

 

直近の業績

直近の業績は以下のようになっています。

単位:億円 営業収益 経常利益 純利益
2015年3月期 86,635 1,563 676
2016年3月期 81,702 1,281 ▲437
2017年3月期 79,197 1,583 1,079
2018年3月期 64,910 2,097 1,302
2019年3月期 67,627 2,292 1,326
2020年3月期 66,940 2,248 1,355
2021年3月期 63,093 2,214 1,346
2022年3月期(予) 67,000 2,400 1,500

2018年3月期を境に、営業収益が一度大きく減少していますが、これは国際会計基準(IFRS)への変更によるものです。

 

2016年3月期は資源価格の低迷による減益、特に純利益はガス事業の減損等によって赤字を計上しました。

 

しかし、翌年以降は増益を続けていますので、直近の動向からは十分な収益力があると言えます。

 

またコロナによる業績悪化も無事に避けることができ、2022年3月期は再び増益予想となっています。

 

株主還元の方針

 豊田通商は以下のように、「配当に関する基本方針」を打ち出しています。

連連結配当性向 25%以上を基本方針とし、安定的な配当の継続並びに
1株当たりの配当の増額に努めていく

 

次に豊田通商の配当額の推移を確認してみます。

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豊田通商は増配を長期間継続していて、2021年3月期で12期連続の増配を達成しています。

 

そして2022年3月期も増配を計画しており、実現されれば13期連続の増配となります。

 

配当性向も25%の目標に対して、2021年3月期で29.3%とほぼ同水準で推移しています。

 

そのため、配当余力も十分にあると考えられるので、「増益=増配」と考えることができそうな銘柄です。

 

配当利回り

続いて配当利回りですが、以下の数値を元に計算してみます。

株価:4,905円(2021年5月6日終値)

配当:120円(2022年3月期予想)

 

ここから算出される利回りは2.4%となります。

 

総合商社銘柄としては低い利回りになっています。

 

過去、もっと利回りが高かったこともありますが、株価が上昇してしまった結果、利回り面ではそれほど魅力がなくなってしまっています。

 

株価の見通し

まずは直近5年間の株価推移を確認します。

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コロナショックで大きく株価を下げていましたが、現在は過去5年間の高値を回復しています。

 

業績面でも来期最高益を狙えそうなことを考えると納得できる動きとも捉えられます。

 

割安性の指標であるPBR、PERを見てみると、

PBR:1.37倍 PER:14.38倍

となっており、割安感はそれほどありません。

 

業績期待に伴って株価も上昇していると読み取っています。

 

今後の増配がどの程度継続していくかを見極めることが重要になりそうです。

 

個人的に豊田通商は「買いたい」銘柄ではありますが、現在の株価ではちょっと手が出ないです。

 

株価が下がって、もう少し割安感がでる局面を待っていきたいと思います。

 

配当に強みがあるのは「豊田通商」だけではありませんので、一度他の総合商社と比較した上で投資判断をしてみるのがおすすめです。

 

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