最近何かと話題になっている原油価格ですが、私はこれまで全くの無関心でした。
しかし、周りに「原油価格が下落したから、原油に投資を始めた」という人がいて、気になったので、私も調べてみました。
実際に私も原油へ投資をしてみましたので、今回はその方法を紹介したいと思います。
【この記事の目次】
それでは早速内容に入っていきましょう。
原油価格の動向
原油価格の推移についてですが、2020年3月に入ってから急落し、WTI原油先物は「1バレル20ドル」付近の推移となっています。
WTI原油先物とは
世界の3大原油指標の1つで、他に「北海ブレント原油先物」「ドバイ原油スポット価格」があります。
そのなかでもWTI原油先物は、取引量と市場参加者が圧倒的に多く、市場の流動性や透明性が高いため、最も注目される指標です。
これがどれだけすごいことなのかを把握するために、ここ数年間のチャートを確認しましょう。
高い時では1バレル100ドル以上しており、 それ以外でも2016年を除けば大体1バレル50ドル前後で推移していた原油価格が、半値以下に急落したのです。
それも1ヶ月かからずに下落していますから、インパクトは非常に大きなものとなっています。
下落の要因は以下の記事にまとめてます!
原油に投資した理由
次に私が原油に投資しようと思った理由を挙げておきます。
一言で言えば「原油価格が上がると思った」からです。
そんなの答えになっていない!と言われてしまいそうなので、そう思った理由を書いていきます。
主な理由は以下の2つです。
①産油各国の損益分岐点を下回っている
②コロナウイルスの影響による一時的な需要減
まず①の「産油各国の損益分岐点を下回っている」についてですが、現在の1バレル20ドル台の価格では、産油各国の利益が無いことが問題になっています。
アメリカのシェールオイルは50〜60ドルくらいが損益分岐点といわれており、ロシアも1バレル40ドル前後が国家の経常収支を保つために必要な価格と言われています。
つまり基本的にはほとんどの産油国が今の価格では損をしてしまうということです。
特に政治的にも力のある、アメリカやロシアの利害が最終的には原油価格の引き上げという形で一致するのではないかと予想しています。
②の「コロナウイルスの影響による一時的な需要減」ですが、コロナウイルスにより人の動きや経済の動きが滞っているため、それに伴い石油の需要が減っています。
需要が減れば価格が下がるのが、市場の原理ですから、現在の原油価格に影響を及ぼしていることは十分に考えられます。
ただし、この需要もコロナウイルスの収束に伴っていずれ回復していくと考えています。
これら2つの要因が解消された時には、原油価格は以前の1バレル50ドル程度までは回復するのではないかと考え、原油に投資をしました!
原油に投資する方法
原油に投資する方法ですが、もちろん「WTI原油先物」を直接購入する方法もあるでしょう。
しかし、先物は信用取引になりますので、リスクの観点から私は使いたくありませんでした。
そこで今回、原油に投資する方法として紹介するのは以下の金融商品です。
- 1671:WTI原油ETF
- 1699:野村原油
- 1690:原油ETF
- 2038:原油ブル
- 2039:原油ベア
これらは、原油価格に連動した金融商品となっています。
つまり、原油に投資をするにはこれらの金融商品を購入すればよいということになります。
ということで、ここからはそれぞれの特徴を簡単に紹介していきます。
1671:WTI原油ETFについて
まずは概要から見ていきます。
1671:WTI原油ETFとは
円換算した「ニューヨーク商業取引所(NYMEX)におけるWTI原油先物の直近限月の清算値」との連動を目指すETF(上場投資信託)です。
1671:WTI原油ETFの特徴
①WTI原油先物をベンチマークとしている
②純資産、出来高(流動性)が国内原油ETFの中で最大規模
③信託報酬0.935%と原油ETFの中では高め
最も注目度の高いWTI原油先物に連動していることと、取引の活発さから人気がわかります。信託報酬は高いものの、選ばれやすい商品です。
1口単位で売買ができるので、取引に参加しやすいのもメリットです。
1699:野村原油について
再び概要から見ていきましょう。
1699:野村原油とは
日本円換算したNOMURA原油ロングインデックスとの連動を目指すETF(上場投資信託)です。
1699:野村原油の特徴
①実質的にはWTI原油先物に連動する
②出来高は多く流動性に問題なし
③信託報酬は0.550%と低コスト
「野村原油」は「NOMURA原油インデックス」をベンチマークとしていますが、「NOMURA原油インデックス」自体が、世界の原油先物取引の中から、取引量が多く流動性が十分あるもの(=WTI原油先物)を構成銘柄として採用しているため、実質的にはWTI原油先物に連動すると言えるでしょう。
1690:原油ETFについて
再び概要から見ていきましょう。
1690:原油ETFとは
コモディティ投資の際のベンチマークとして広く利用されている「Bloomberg Crude Oil Subindex」の総合商品指数 に連動する投資成果を目指すETF(上場投資信託)です。
1690:原油ETFの特徴
①出来高が少なく、流動性に不安あり
②信託報酬は0.49%と低コスト
「原油ETF」は他のETFとベンチマーク先が異なり、出来高が少ないことからややマニアックな商品と言えるでしょう。
初めて原油に投資するならば、無理に取引する商品ではありません。
2038:原油ブルについて
再び概要から見ていきましょう。
2038:原油ブルとは
指数の変動率が、日経・東商取原油指数 の前日比変動率(%)の2倍となるように計算された、日経・東商取原油レバレッジ指数との連動を目指すETN(指標連動証券)です。
2038:原油ブルの特徴
①原油価格の2倍変動するレバレッジ型
②管理費用が0.800%と高め
③出来高は十分で流動性に問題はなし
「原油ブル」は指数に連動するレバレッジ型の商品であり、原油が1%上昇したら2%上昇し、反対に原油が1%下落したら2%下落するよう設計されています。
レバレッジが効いているため、他と比べるとハイリスク・ハイリターンな商品です。
売買単位は1口単位で、価格も358円と低いため、取引がしやすいことも特徴です。
2039:原油ベアについて
再び概要から見ていきましょう。
2039:原油ベアとは
指数の変動率が、日経・東商取原油指数の前日比変動率(%)の-1倍となるように計算された、日経・東商取原油インバース指数との連動を目指すETN(指標連動証券)です。
2039:原油ベアの特徴
①原油価格の逆の値動きとなるインバース型
②管理費用が0.800%と高め
③出来高が少なく、流動性に不安あり
「原油ベア」は原油価格が下がったときに値上がりするように設計されています。
つまり、原油が1%上昇したら1%下落し、反対に原油が1%下落したら1%上昇します。
原油価格が値下がり場面でも利益を狙うことができるのが大きな特徴ですが、出来高が少なく、価格も高いため上級者向けの商品だと思います。
私が投資した商品
最後に私が投資した商品を紹介したいと思います。
私が購入したのは「 2038:原油ブル」です。
現在合計で2,300口保有しています。
この商品を選んだ理由は、現物取引ながらもレバレッジが効いていて大きなリターンが狙えると考えたからです(欲丸出しです…)。
購入に関しては、下落時に約20万円分を3回に分けてナンピン買いしました。
1度目の購入後も価格は下落を続け、ナンピン買いしつつも我慢の期間が長く続きましたが、6月に入り遂にプラ転を果たしました。
ここからは利確のタイミングをどうするのか考えていきたいと思います。
(※2020年6月8日に追記しました)
今回の経験は、自分の中で蓄積したいと思っていますし、また動きがあれば記事にもしたいと思っていますので、その際はよろしければご覧ください!